アイリッシュフルートを傷付けず持ち歩くためにはケースが必要になる。人によって、メーカーで提供しているものを購入したり、特注で作ったりと様々だと思うが、私は小型のアルミ製カメラケースを使ってきた。
現在メインで使っているSolen Lesouefさんのフルートが届いた時、Amazonで5,000円くらいで買ったこのケースを使い始め、そろそろ5年近くが経つ。先日、ケースに付属していたウレタンフォームがついに限界に達した。あらかじめ格子状に切れ込みが入っていて、自在にカットして使うというものなのだが、自在どころか、あちこちで勝手に千切れてボロボロになってしまった。

ボロボロになったウレタンフォーム
こうなってしまうと、あとはケースの中でフルートがあちこち転げ回ることになる。昨年末、地元のリペアマンの方にジョイントコルクの交換とメンテナンスをお願いしに行った時、ロングFキーを指して「ここ真っ直ぐじゃないけど、もともとこうなの?」と言われ、ようやく気がついた。管同士がぶつかって、キーが曲がってしまったのだ。
一般に、キーなどの金属部品は純度の高い銀でできているため、あまり頑丈ではない。もっと丁寧に扱わなければいけないんだ。反省。
そこで、新しいウレタンフォームを入れるのもひとつの手だけど、その方のアドバイスを受けて、楽器を収める土台の部分を発泡スチロールで作ってみることにした。

ホームセンターに手頃な素材がなかったので、百均で発泡スチロールレンガというものをチョイス。楽器を当ててみながら、カッターで削り出す。

なかなかうまくできたと思う。キーとブロックが入る部分も忘れずに作り、余ったスペースにはコルクグリスの瓶を入れる小さな窪みを配置してみた。
あとはベルベットのような厚みのある柔らかい布を貼り付けていく。もっと毛足が長いものの方が高級感があったのだけど、今回は安く買えたのでまあいいか…。格好良く貼れるよう、パーツを切り分けるのがなかなか難しい。

まずは楽器が入るくぼみに合わせて布を貼っていき、最後に上面を一気に貼るという作戦。売り物とは比較できないけど、材料費や道具を考えればまずまずの出来かな。

発泡スチロールで内面を仕上げられることがわかったので、今度は自作でもっとコンパクトな外箱を作ってみたい。このカメラケース、単体で持ち歩くにはいいのだけど、スーツケースやカバンに入れると結構かさばってしまう。いつになるかはまだわからないが、また思い立った時にでも。